即興で紡がれる音楽の宮殿 国境を越えたラーガ&ターラ

Indian Classics Tokyo 2017 天竺幻奏

 

 

国内外で演奏活動を続けているバーンスリー奏者寺原太郎、彼の敬愛する偉大なサロード奏者スティーブ・オダ、映画やCM、ラジオ、テレビなど多方面で活躍するタブラ奏者U-zhaan、ヨガマスターでもあり、邦楽との競演も多いタブラ奏者タイ・バーホーによる、国境を越えた本格的な北インド古典音楽の演奏をお楽しみいただきます。

新緑香る 5月16日(火)19時スタート、杉並公会堂小ホールにて。
奥深い北インド古典音楽の魅力に、ぜひ触れてみてください。

 

Indian Classics Tokyo 2017

北インド古典音楽コンサート「天竺幻奏」

 

出演:Steve Oda(サロード)、Ty Burhoe(タブラ)
   寺原太郎(バーンスリー)、U-zhaan(タブラ)

 

日時:2017年5月16日(火)18:30 open 19:00start

会場:杉並公会堂 小ホール

予約 3000円 当日3500円
予約先:srgmpure@gmail.com(寺原)

※メールタイトルは「5/16コンサート予約」とし、本文にお名前、枚数、ご連絡先をご明記ください。

主催:チャンドニ・プロジェクト

 

出演者プロフィール

photo by Akira Iou
photo by Akira Iou

スティーブ・オダ Steve Oda http://steveoda.com/

 

 

サロード奏者。カナダ生まれの日系3世。7才からジャズギターを学ぶ。71年Ud.アーシシ・カーンに師事。73 年からアーシシの父であり伝説的 な音楽家Ud.アリアクバル・カーンに師事。98 年より2年間アリ・アクバル音楽大学のエグゼクティブ・プロデューサーとして勤務。アリ・アクバル・カーンを彷彿とさせる繊細で叙情的なサロードは世界中の音楽ファンを魅了している。米サンラファエル在住。2007年に初来日。以降ほぼ毎年来日し、インド音楽と舞踊の祭典サンギートメーラやIndian Classics Tokyoなどのコンサートに出演。2014年に寺原太郎とともに、念願だった祖父の生まれ故郷の瀬戸内海の島をはじめて訪ね、祖先の祀られている島の菩提寺で奉納演奏を行った。
(旅の記録 https://sashima2014.jimdo.com/

タイ・バーホー Ty Burhoe
http://www.tyburhoe.com/

 

 

タブラ奏者。伝説のタブラの巨匠、ザキール・フセインの愛弟子であり、96年からザキールのアシスタントとして、またワールドツアーマネージャーとして活躍。インドの伝統音楽の伴奏者として世界中で演奏する一方、様々な文化の音楽と独特なコラボレーションをすることで、タブラという楽器の可能性を広げ、世界中から賞賛を集めている。 アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「ボーン・イントゥ・ボロセルズ」ではサウンドトラックを担当、ライブコンサートのプロデュースやレコーディングプロデューサーとしての広範囲にわたる経験からも名を知られる。ヨガと瞑想の修練を長年重ね、ネイティブアメリカンシャーマン(ヒーラー) に11年師事した経験を持つ。近年は尺八の小湊昭尚、津軽三味線の小山豊とのユニット「YO(謡)」のメンバーとして活躍注目を集めている。Tala Records 主催。

photo by Hideki Kurita
photo by Hideki Kurita

寺原太郎 Taro Terahara

http://srgmtaro.jimdo.com/

 

 

バーンスリー奏者。92年より巨匠ハリ・プラサード・チョウラスィア師の弟子である中川博志氏に、96年より巨匠ニキル・ベナルジー師の愛弟子H.アミット・ロイ氏に師事。06年より継続的にオーストラリアWoodford folk festivalに出演。07年坂本龍一プロデュース「ロハス・クラシックコンサート」、11年「Indian Classics Tokyo」出演。アニメ映画「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ永遠に」(2011)、映画「るろうに剣心」(2012、2014)、スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」(2015)等で挿入曲を演奏。チベット音楽のテンジン・チョーギャル、タブラ奏者U-zhaan、ウード奏者常味裕司らと競演多数。インド、オーストラリア、南米、北米をはじめ国内外で演奏活動を行う。インド古典音楽の深い理解に基づく、叙情的かつダイナミックな演奏で、各方面より高い評価を受ける

U-zhaan(ユザーン)

http://u-zhaan.com/

 

 

タブラ奏者。オニンド・チャタルジー、ザキール・フセインの両氏からインドの打楽器「タブラ」を師事。2000年よりASA-CHANG&巡礼に加入し4枚のアルバムを発表。2010年に同ユニットを脱退後、U-zhaan × rei harakamiとして「川越ランデヴー」「ミスターモーニングナイト」等を自らのサイトから配信リリース。2014年には坂本龍一、Cornelius、ハナレグミ等をゲストに迎えたソロ名義のアルバム『Tabla Rock Mountain』を発表。2016年には映画『マンガをはみ出した男 赤塚不二夫』の音楽をU-zhaan + Shuta Hasunumaで担当し、ボーカルにタモリをフィーチャリングした主題歌が話題となった。2017年2月、蓮沼執太との共作アルバム『2 Tone』をリリース。

インド音楽について

 北インド古典音楽の起源は古く、声明のルーツであるヴェーダの詠唱がはじまりと言われていますが、現在のような壮大な音楽大系が形作られたのは今から約400年程前。ペルシャ文化との融合により、マハラジャやムガル皇帝たちの宮殿で華ひらいた宮廷音楽です。ヒンドゥーの神々へ捧げられる宗教的で数学的な南インドの音楽とは対照的に、王たちを癒し、眠りを包みこんできた北インドの音楽は、より叙情的で官能的な演奏を特徴とします。優れた楽師を抱えることはマハラジャ達の権威を示す贅沢な趣味でもありました。

 

 インド音楽は季節や気候、演奏される時間帯によって使うべき音の動きが決まっていたり、一定のリズムサイクルの中で複雑な分割を遊んだりと、通な聴きどころが多く、通常演奏時間は1曲が30分から1時間に及ぶこともあります。ゆったりと瞑想的に始まり、途中からタブラのリズムが加わり徐々に加速して、最後は熱狂的なクライマックスを迎えます。後半の旋律奏者とリズム奏者の即興的な掛け合いはとてもスリリングです。

演奏楽器について

サロード

シタールと並ぶ人気を誇るインドの弦楽器。 多くの共鳴弦を持ち、華やぎと深みのある音色を特徴とする。 故アリ・アクバル・カーンが世界に知らしめた。 

 

バーンスリー 

神話時代より親しまれてきたインドの竹の横笛。古典演奏で使われるものは長さが70cmから80cmあり、精妙で深い音色と表現を特徴とする。

 

タブラ 

左右で一対の太鼓。指先や掌を駆使し、多彩な音色と複雑なリズムを叩きわける。アラ・ラカ、ザキール・フセイン親子の登場により世界的に有名に。中央の黒い部分が音色の秘密。

 

タンブーラー 

 

ミヤーンミヤーンと倍音の多い通奏低音を奏でる伴奏専門の弦楽器。音楽の背景を彩る。目立った活躍はしないが、この楽器の音が鳴るだけでインドの空気がかもしだされる。

会場 杉並公会堂 小ホール